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りそうのせかい改

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実に久々のファンタジー小説月間。

髪を切ってまいりました。
今、帰りのミスドにPCを持ち込んでちまちまとこの記録を書いてます。

一度短くしてしまうとアレですね。もう中途半端な長さの間が耐えられないですね。
伸びてしまえば縛ったり出来るから楽になるんですが、肩に届くか届かないかくらいの長さの間が中途半端で耐えられません。
すぐ切ってしまいます。特に伸ばしているわけでは無いのですが、すぐ切る所為であまりいろんな髪型に挑戦出来ません。
まぁ、すべての基準はヘルメット脱いだ時になるべくヘンな型が付かない髪型が理想なんですが。(オシャレ全く関係ない理念・・・)



と言うことで、今日は1~2月で読んだ小説の紹介(記録)です。


私は基本、現代ものの小説が好きで、ファンタジー物をほぼ読まないのですが、実に数年ぶり(数十年ぶり?)にファンタジー小説を手に取りました。
きっかけは特になく、たまたまでした。


(以下、少々ネタバレありなので注意してください。)


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黄泉坂案内人
仁木 英之 (著)
タクシー運転手の速人が迷い込んだのは、この世とあのよの狭間を漂う入日村という不思議な村。そこで会った少女・彩葉と共に、速人は迷える魂の「未練」を解く仕事を始めるが……。心にしみこむ物語!

年末にガラポンで当てた金券が余っていたので本屋で見かけて衝動買いした小説です。
たしか、本屋のランキングの棚に並んでいたので、割と売れてる作品なんでしょうか?
何に惹かれたのかというと、漢字だらけのタイトルと可愛い妖怪のイラストにタクシー運転手の主人公×少女、というところでしょうか・・・。

三人称で描かれる小説というのはたくさんあるわけですが、私はちょっと苦手なのかもしれない、というのがこの小説を読み始めた最初の方に思ったことです。

理由は、主人公がちょっと中年に差し掛かった男性で妻子持ち、職を失い妻に逃げられ・・・といった私が共感しにくい設定、というのもあったんだと思いますが、このお話の設定で「ナトリという妖怪に名を奪われる」というシーンが割と序盤にやってくるのです。
主人公の速人はナトリにさっそく名を奪われてしまい、「この世」で自分の存在が消えてしまい居場所を失くしてしまうんですが・・・三人称で描かれている地の文章ではずっと「速人」と彼のことを呼んでいるんです!!!

もー、私はそこが気になって気になって、世界観に入り込むタイミングを失敗してしまいました。(笑)
そんな細かい事気にせずストーリー展開に集中しろよ!って思われるかもしれませんが、終始そのことが気になって集中できず・・・クライマックス間近まで来てしまいました(笑)

このお話は何話か分に分かれていて、大筋の流れに沿って物語は進んでいるんですが、連作のような感じで各話毎に違う中心人物が出て来て、主人公たちが彼らに関わって彼らを救っていく・・・というパターンなんです。

そのパターンを3回も繰り返したら、読者としては勝手に次の展開や終焉の迎え方を予想しながら読んでいくことになります。
半分ぐらい読んだところで、私は「どうせ主人公はこの不思議な世界での仕事を終えて、彩葉ちゃんの協力でナトリに奪われた名も返してもらって、この世に戻って来るんだろうな。そんでもって、逃げられた妻と子も戻ってきてめでたしめでたし・・・というエンドを迎えるんだろう。先が読めるわー」と、舐めきった態度で読み進めていました。

が!

その舐めた展開はことごとく裏切られ、最後は意外な結末に。
本当に、本当に意外過ぎる展開が持ってこられました・・・!
完全に騙された! やられた! 作者め!(いや、誰も騙してないよ・・・)

誰がこんな終焉を予想したでしょう。
作者はこの展開を通して、何が言いたかったんだろう?
速人は、何処に希望を見出せばいいんだろう・・・。

そんなことを考えさせられた、ラストでした。

この終焉の迎え方、鈴木清剛・著の青春小説『男の子 女の子』を思い出します。
『男の子 女の子』も、予想もしなかった人物が突然の展開を見せて最後はプツリ、と終わるのです。
まるで、平凡で淡々とした幸せに甘んじていてはいけない、と言われているかのように。

淡々と、パターンを踏んで繰り返されていく日常の展開。
最後はそのまま、典型例を踏んで穏やかな形で終わるだろうと読者に思わせておいて、まさかの不意打ちの空虚。

そう、空虚感です、これは。


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時の魔女アイリス
高瀬 涼(著)
何かを忘れたい、魔女に会いたいと願えば訪れることのできる『忘却の館』
そこにいるのは美人だがどこかだらしない眠たげな目の魔女と彼女に惚れているという青年スペル。
魔女、アイリスはその人が忘れたいと願う過去を自分の中に移すことができるがそれは同時に自分の中に嫌な過去を持つことになる。それでも彼女は人の過去を背負っていく。『忘却の館』からは 一歩も出ることができないアイリス。人の苦い記憶を除くことだけがこの館にいる時の仕事だ。

このお話はネット作家さんである高瀬涼さんの作品。
私は高瀬さんと創作仲間として親しくさせていただいています♪
この作品は高瀬さんのサイトでも公開されていますが、私は秋に一緒にイベントに出店した際に紙の製本にしたものを購入したので、そちらで読みました。

私、ファンタジー物を普段読まない人なんですが、その理由のひとつに「世界観に着いて行けなくなる恐れがあるから」というのがあります。
お芝居でも映画でも小説でも、ファンタジー作品、となると観る前にちょっと構えてしまうところがあるのですね。果たして私の好みの世界観かどうか? 展開が、読者を置き去りにして勝手に盛り上がって行かないかどうか? ・・・みたいな。

結論から言うと、このお話・・・というか設定、かなりグッと来ました。
好みの設定とか云々ではなく、グッと来たんですね。
イメージとしては西洋的な登場人物にそちらの国の童話の中のような風景がふんだんに出て来て、異世界感はたっぷりなんですが、物語のテーマが人の心の内面を静かに、静かに描いている物なので、そちらに引き込まれて読ませてくれました。

異国のおとぎ話の中に出てくるような美しい容姿の魔女が常に物憂げな眸を携えて、広く暗い森の中のお屋敷で、苦悩する人々の記憶を奪うという静かな魔法を、口付けという方法で使うのです。
それも、降り積もる雨の音の中。

その様子は情緒的で、とても美しく、そして哀しみに満ちています。

そんな彼女に関わって来る青年スペルと、少女リリー。このふたりが、ただ悲しいだけの物語ではなく、ストーリーと物憂げな魔女に安らぎを与えています。

この作品もたまたま先述の『黄泉坂案内人』みたいに連作のような形を取っていて、各話のゲスト登場人物に主人公たちが関わって、救ってあげて・・・という展開を毎度行いながら話が緩やかに進みます。
製本の方はサイトで公開されている第一章の部分をまとめたものでしたが、静かに流れるとも流れない止まった時の中で過ごす彼らが淡々と描かれているかと思いきや、後半になって急激に、物語は予想外の展開に転がって行きます。

謎は謎のままでいいのかな、と思っていたあれやこれやが少しずつ片鱗を見せ始めて、そして二章へ続きます。

・・・これは気になる!!!
まだ二章は読んでないのですが、今後楽しみに読みたいと思いました。

気になった方は、高瀬さんのサイトで読めますので、ぜひ! →『猫の独言』


個人的に気に入ったのは、雨のシーンが美しく意味ありげに描かれていたこと。
実は私、現実でも雨がすきなんですが、物語でもやっぱり雨のシーンが印象的に描かれているのは大好物なので、ポイント高かったです(笑)
タイトルに「雨」って単語が入ってたりしたらとりあえず迷わず買う方です。



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いろいろ読んでみるのもいいですね! 普段、刺激されない感性が刺激されます。(*´▽`*)
連続でファンタジー作品に触れた所為で、自分でも15年ぶりくらいにファンタジー作品を描きたい衝動に駆られてしまいました。(笑)
単純。

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