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りそうのせかい改

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「三月のうた~たとえ胸のキズが傷んでも~」

今日、友人の出演するお芝居を観てきました。
 
 きゃらふるワンダーランド 第四回公演
「三月のうた~たとえ胸のキズが傷んでも~」


です。
劇場ではなく、会社の事務所の講堂?みたいな場所での公演なので、「大人の学芸会」って雰囲気もあるのですが、歌ありダンス有り泣きあり笑いありで、なかなか楽しめました!

歌は、中島みゆきの歌がふんだんに取り入れられていて、レトロズキのサワムラとしては昭和臭い感じが好みにマッチしました。演出家さんと歌の趣味が合うってことでしょうか?
サワムラが主催でした芝居でも、挿入歌は基本昭和でしたからね。
ちょっとピックアップしてみると、

・大西ユカリと新世界「恋のゴーカート」「恋の味」
・The Stylistics「Can't Give You Anything (But My Love)」
・田代美代子&マヒナスターズ「愛して愛して愛しちゃたのよ」
・ノーランズ「恋のハッピー・デート」
・内山田洋とクール・ファイブ「東京砂漠」

を使いましたからね。(笑)
来場したご年配のお客さんの感想にも、「選曲の懐かしさにびっくり!」とか書かれました。
ニヤリです。

本日のお芝居は、設定が「あ、設定で感動狙ってきたな!」って思う部分があったのですが、それを忘れさせてくれる笑いとダンスと歌が適度に取り入れられていたので、最終的にはあまり気になりませんでした。

でも、思うのですが。
今日の芝居に限らず、少女&少年漫画や、ドラマや、映画にありがちな「主人公には両親がいない陰ある不幸設定」

あれ、なんなんでしょうか?
ものがたりって、多少作者の履歴が反映されることもあると思うのですが、そうしたら小説家や漫画家の多くは養護施設出身者ってことなんですか?
ってなりますよね。

そして例に漏れず私もそういう設定の話はたぶんよく書きますが(5月公演の話にも多少取り入れられていますが)、たぶん見に来る人、または読者の大半はそういう人生を歩んできていないので、感情移入がしにくいのでは?と思ってしまい、私は主人公に充てる人物は「普通の家庭で育ってきた人」を持ってくることが多いです。

でも、それは想像でしかないんですよね。ある意味、理想だったりします。
だって私はたぶん、その、物語の設定にありがちな人生を歩んできていますから。

でも、それを持ち出すと「狙ってきてる」と思われたら癪なんで、主役には持ってこないようにしています。悪あがきですが。

私の好きな方にグ・スーヨン監督がいるのですが、この人も物語の主人公はだいたい在日の少年を持ってきています。
「もう在日問題は流行んないよ?」って言われるらしいですが、グーさんもそういう問題ではないんだと思います。流行る・流行らないとかじゃなくて、自分が書きたいこと、もっと言うと、訴えたいことを書いてるんだと思います。

私もそうです。

だれも読まないかもしれない、素人の物書きですが、やっぱり書きたいことを書きます。


だから私の物語の中には、「家庭に問題を抱えた人物」と「在日コリアン」と「普通の日々の仕合わせ」が高い頻度で出てきます。
だって私は、里親の元で育った、コリアンタウン出身の、普通の人、だからです。


「真のやさしさを知っているということは、痛みを知っていることだとあたしは思う。」
(家庭に問題=主人公、在日=会社の後輩チェ・テウ、普通=主人公とその周り)

とか

「神待ちガールフレンズ」
(家庭に問題=ヒロイン青、在日=主人公 オ・テシン、普通=周り)

とか

「明日も太陽はきらきら (本日も、晴天なり)」
(家庭に問題=常連客の友人と兄貴、在日=友人、普通=主人公)

とか

5月公演のお芝居「さようなら、同居人」も、
(家庭に問題=キーマン・野添、在日=主人公イム・ウォン、普通=主人公と周り)

とかは、まさにその典型です。
問題を主人公に近付けられたのも、年をいった最近からです。
若いころは(10代とか)、主人公はなるだけ普通の人にしてました。
勇気がなかったのかもしれません。


そんなことを考えた、今日のお芝居でした。

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