- 2024/11/25
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現場仕事と仲間のこととか、たまにイデオロギー的なことをつれづれに。 読んだ本、すきな音楽やライブのことだとか。 脈絡無く戯言を書き殴る為の、徒然草。 【2018年、34歳で癌告知受けました。闘病記録つけます】
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小説を書きたい、今日この頃。
とはいっても、また例のごとく丸っと1年間くらい書かなかったもんだから、文章力が鈍っているわけです。そう、もともと大した文才もないんですが、それが更にね。
ということで、文章リハビリのための短編ものがたりを、またもうひとつ書いてみます。(懲りないね・・・どうせ途中で挫折する癖に。)←今回ばかりは本気で頑張ります!
今回のお話はまたまた年齢層が下がって、主人公15歳。
しょっぱなからかましちゃってますが、サワムラの好みはこういう設定ではないんですよ。ってことをとりあえず最初に言っておかなければ。
このシチュエーション、少女漫画にすごーくありがちで、溢れすぎてて反吐が出るわ!ペッ!ってなりそうですし、自分でもそう思いますが、本当に書きたいのはそこじゃないので。
出来れば根気よく読んでください。(笑)
このお話は、東日本大震災で家族の絆を見つめ直した仙台出身の友人から聞いた実話エピソードを基に、この時の少年の立場を空想して描いた「どこにでもいる家族の、どんな家でも一つや二つは抱えている家庭事情」の物語です。
吐き捨てた砂利交じりの唾は、赤が混じっていた。
気付いているのかいないのか、シュはそのまま振り返りもせず路地を出る。路地を出て商店街に入ると、通り過ぎる人みんなが俺たちを振り返った。チラチラと、ちょっとだけ目を遣って、合さないようにすぐ逸らす。赤髪のシャケは頭上で腕を組んで、ヒューウ、と小さく口笛を鳴らした。コイツは目立つのがすきなだけだかんな。でもたぶん、通行人が振り返る理由はその髪じゃないと思う。隣のシュを見上げる。
「汚ったねぇツラ」
思わず噴き出した。で、バンバンとヤツの肩を叩く。
「お前、どーやったらそんなにツラ崩せんだよ」
無言で顔を顰めるシュ。目の上の腫れたコブが紫色に変色し、そこから切れて流れた血が左目の周りを縁取っていて妖怪みたいになっている。おまけに口も右端が切れて朱く滲んだ唾液が横に伸びて。
「これでちったぁ男前になったやろ」
「見れた顔ちゃうわ。男前ってそーゆう意味、」
「ももも元々、崩れたツラし、してんやからら、か、かかまへん」
「エンドウならまだしも、シャケに云われたないわ」
「シャ、シャケとちゃう云うてるやろ、」
「うっせー。何がレッドドラゴンや。中二臭ぇ。お前なんかシャケで充分」
「汚ぇツラ」
「お前、喧嘩屋向いてへんわ」
「せせやかて、淀トンの奴らがに、ににに人数集めてけぇへんかったら」
「黙れ部外者。この部屋に住む以上、ある程度稼いでくんのがスジなんや」