- 2024/11/25
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現場仕事と仲間のこととか、たまにイデオロギー的なことをつれづれに。 読んだ本、すきな音楽やライブのことだとか。 脈絡無く戯言を書き殴る為の、徒然草。 【2018年、34歳で癌告知受けました。闘病記録つけます】
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年中、文章を書くリハビリをしている気がします。
一向に長編小説に手を出す気配がないから!(笑) 腕が鈍ってしょうがない。
今度こそ、今度こそ! とは思っていまして、いま書きたい長編小説のためのリハビリをここでしようと思い、ショートショートを書きます。
・・・て、ショートにならずに短編になってしまったよ。
私の悪い癖「話をコンパクトにまとめられず、だらだら長引かせる」が発動です。
このお話は、書こうと思っている長編ものがたりに出てくるサブキャラを主役に持ってきた、スピンオフ作品のつもり。(今のところ)
まだ書いてない作品のスピンオフってなんだよ!!って感じですが、これで自分の気分もそのまだ見ぬ作品に向けて盛り上げられたら・・・みたいな打算です。
で、なんでこのキャラをスピンオフに選んだかって?
それは奥さん(誰?)、読んだら一瞬で判りますよ。
一行目の設定で、すぐにね・・・・・(不敵な笑い。)
※本文は校正後、創作サイト「りそうのせかい」の方に移しました。
「それを、失くさないために。」1話
最近、三十路女と十代後半男子の組み合わせのラブストーリーにはまっています。
そして、意識してそういう設定の話を読むようにしているのは、いま自分が一番書きたいネタのひとつに、31女と19男が中心的に出てくる話があるから、と言うのもあります。
残念ながら(?)このお話は恋愛モノではなく、大人の「将来の夢」を探す、というストーリーなのですが、それはそれ、これはこれ、ということで。
話は戻って、30代女と10代男のラブストーリー。
なんでそこに需要があるのか、というと、たぶん、将来とか打算とか抜きにして、純粋に恋愛にのめりこめるから、なんだと思います。私もたまにうんと年の離れた若い子と恋愛したいな~と思うことがありまして、それの一番の理由はそこだからです。
結婚のこととか、社会的地位とか、年収とか、体裁とか抜きにして恋したい、って感覚。あと、若い子相手だと、相手には「過去の恋愛の影」が無さそうで、自分のことだけを一番すきになってくれそうなところがいいですよね!(笑)
有名どころで思い浮かぶのは小説・「人のセックスを笑うな」とかレディコミ・「きょうは会社休みます。」ですが、これはまだ読んだことありません。どちらも映像化されている作品ですね。
「人のセックスを笑うな」はいつか映像も小説も読んでみたいと思ってます。「きょうは会社休みます。」は実は1~3巻くらい読んだことはあるのですが・・・ヒーローポジの田之倉くんがなんか急に大人びていて、せっかくの若者設定があまり活かされていないような・・・と思って、私的には好みじゃありませんでした。
わたしの会社の6つくらい下の若い子たち(24さいくらい。話に出てくる彼女さんは35歳)と飲み行ったりして恋愛相談聞いてる感じよりもずっと田之倉くんの方が態度老けてるぞ?!まだ大学生のくせに!背伸びか?大人の女と付き合ってるから釣り合うように背伸びしてるんか?!と。(笑)
と、いうことで。
最近読んだ2作品の感想です。どっちも手軽に読める巻数でよかった。(笑)
そして、この2作品は対照的なストーリーと設定でもありました。
(注・ネタバレあり。)
夏の前日 /青年コミック/著作:吉田基已
甘く切なくもどかしい、ふたりの長い夏の前日。美大生と和服美人の画廊店長が、激しくもつたない恋愛に突き動かされる――。
ちょっと陰のある芸大生・青木哲生と、和服美人な画廊の店主・藍沢晶。
雨の日、突き動かされるように体を繋げた一夜から、激しくも拙い恋愛が始まる。
このふたりの年齢は実は出てきませんので、青木くんはハタチ越えてるかもしれないし、晶さんは二十代後半とかかもしれません。(てゆうか大学4回生だと21か。)
でも、イメージとしては「三十路女×十代男子」な設定です。私の中では。(笑)
晶さんは美人を自覚していて、自分に気のある大学生・青木くんを誘惑して恋の道に引きずり込むような感じです。
若い子と恋をしようとしたのは、やっぱりたぶん、結婚とか打算を考えたくなかったからで、そういう描写も描かれています。
とにかく会話も少なくお互いがお互いを激しく求めあうような描写が多いのですが、実は童貞だった恋愛初心者の青木くんは、本当はもっと晶さんにいろいろ喋りたかったし、イチャラブなこともしたかったみたいなのに、晶さんがそれをセーブしてしまって赦してくれません。
晶さんが青木くんに求めているのは「孤独を好む芸術家の顔」である青木くんであって、「恋人に甘える年下男子」ではないのですよね。
でもきっと、青木くんはそんなイメージ通りの男子じゃなくて、割と普通のハタチそこそこの男の子なんです。きっともっと晶さんに甘えたかったし、甘えて欲しかったし、自分に恋もして欲しかったし、他の女の子を追い掛けている自分に嫉妬もして欲しかったんじゃないかなぁと思います。
このふたりが恋に溺れているように見せかけて、実はふたりとも全然溺れてなんかいなくって、ずっと遠くの違う場所を見ている、というのがこの作品の特徴だと思います。
青木くんが晶さんと恋人関係のような状態になる前から「他の女の子を追い掛けている」描写はあります。実際に追い掛けているわけでは無くて、たまに見かけるかわいい子が気になる、って感じなのですが、そういうのは晶さんを見ていた時にもあって、彼女に対しては、ちょっと違う感覚なんですよね。いつも行く画廊の店主は自分が美人であることを鼻に掛けていて気に障る、って感じ。でもやっぱり身近にいる美人が気になる。そしていつもチラ見していた所為で、当の本人に目を付けられてしまうのです。(笑)
ラストの切ない感じは好きです。
別れを選択したふたりは、誰かと幸せになるわけでは無くて、別れたことによる恋愛的なメリットは無いのですが。
このふたりの関係が長く続かないのは誰の目から見ても明白だったし、ハッピーエンドな終わり方にはならないのは当然なのですが、でもこの終わり方は理想かもしれない。と思いました。
違うところを向いていたり、上辺だけ求めあっているような関係に見えたけど、それは紛れもない「恋」だった。そう、言い切れるふたりはステキです。
わたしは真夜中 /女性コミック/著作:糸井のぞ
今度、一緒に寝てくれませんか?
図書館司書の夜野とばりは31歳、バツイチ。元夫・日暮久志との間に、聖という息子がいるが、今は一人で暮らしている。一人の生活は楽だと思う一方で、家族との暮らしを続けられなかった自分を、時折責めている。ある日、勤務先の図書館で19歳の青年・池端太一と知り合う。明るい池端だったが、なぜかいつも目の下にクマが出来ていた。そんな池端に、突然「今度、一緒に寝てくれませんか?」と頼まれて…!? 不器用な大人達のラブストーリー。
これ、年齢設定がいま自分が書こうとしている話と一緒で、飛びついた作品です。(笑)
結婚経験はあるけど今はシングルな31女と、学生ではなくって親の作った借金返済のためにバリバリ働いている19男子。
私の好みの設定にかなり近くて、楽しんで読みました。
こちらの話は、19歳青年・池端くんは割と年相応な人懐っこさと、年上と付き合っているんだからしょうがない、という背伸び感がいい感じに出ていて好感を持ちました。
対して、31女・とばりさん。この人の「恋愛なんてクソだ」というどこか諦めと達観した感覚と、結婚経験があっても池端くんと付き合うことを承諾しても、自分は恋愛をしていない、という感じが、すごく、すごく私と似ていて、めっさ共感しました・・・!
元旦那・久志が他の女と寝ていた浮気現場に出くわしたとき、嫉妬も怒りもなく「あ、その人の事好きになったんだね。よかったね、好きなひとが出来て」くらいの感じだったり、池端くんが安眠のためにとばりさんと一緒に寝たいと言い始めた理由を恋心とまったく思わず単なる安眠材料の抱き枕くらいの感覚で思っていた辺りが。
私にも思い当たる節がありすぎて・・・胸に刺さりました。(笑)
こうして客観的に物語を読んでいると、判るんですけどね。
池端くんがいちゃいちゃしたくて部屋で寝ずに起きているのに、とばりさんは疲れたでしょ、もう寝ましょう。と彼を寝かしつけようとしたり。
いや、ふつう判るでしょ!確かに働きづめと不眠症で池端くんは性欲とか無さそうに見えるけど、19歳男子なんだから彼女と一緒に寝ていてずっとエッチ無しなわけないでしょ!とかね。
私も時効が発生するくらい昔の話ですが、自分のことを散々追い掛けてきてた男子が急に他の女と寝ている現場に出くわしたとき「は?何で今電話出た?居留守使えよ」と言ったくらいで浮気された、みたいな感覚は持ちませんでしたし、性衝動で床に押し倒してきた年下男子に恋心があるかどうかなんて微塵も考えずに「今日一日くらいなら相手するけど、セフレは勘弁」と言い放ったことを思いだしましたよ。
ま、あの人たちに恋心があったかは甚だ疑問ですが、この物語に当てはめると「男側が完全に振り回されていて切ない・・・」となりますね。(笑)
「とばりには判らんよ」「思い当たりも、しないんだから」と言われるとばりさんは、後から冷静になって考えたら、自分が気付かなかったこと──気付こうとしなかったことに気付くのです。
あと、もうひとつお気に入りの場面がありました。
ぐーぐーと睡眠を取って起きた朝。朝日と鳥の声で目覚めた池端くんが、普段不眠症で悩んでいた池端くんが、まともな睡眠とまともな起床を迎えられて、そして隣にとばりさんが(完全着衣で)すやすやと眠っている姿を見て、本当に幸せそうな顔で、ふっと微笑むんです。
それと、そういう朝に起きた後、布団の上でごろごろしながら池端くんがとばりさんの手首を噛んでいる場面で、冷静沈着なとばりさんは「なんでこの人は私なんかと一緒にいるだけなのに、こんな仕合わせそうな表情をするんだろう」と思う訳なんですが。
こういう恋愛ストーリーにはだいたい出てくる、エッチの時の幸せな瞬間、みたいな描写ですが(エッチしてないけど)。恋的なしあわせの瞬間って、あーいうなんでもない日常に一緒に居られる、居てくれる仕合わせなんだろうなぁ、って思うわけです。
あの、ほんわか、うっすらと微笑む池端くんの表情、すごい惚れます。
こういう男子の表情、わたしも見たことあります。
作った営業用のスマイルや、笑おうとして笑ったわけじゃない、ふとした瞬間の、仕合わせな気持ちが内面から滲み出たかのような、やわらかい笑顔。
恋愛はしてないし、彼のあの表情はきっとわたしに対して向けられたわけじゃないけれど。でも、あの瞬間だけは、わたしの顔を見て彼は微笑みました。ふたりだけしかいない部屋で。
あぁ、こういう表情を誰かにさせられるんなら、恋もいいなぁ、と思ったものです。
余談ですが、この物語で実は一番のお気に入りはとばりと久志の息子の聖くん。
8歳ですが、自ら選択して祖母の家に身を置き、両親を名前呼びして距離を置こうとしているところが、これまた自分とかぶって・・・!
ウン、いろいろと共感した部分の多い物語でした。
ラストは、ありがちだけど、案外意外なハッピーエンドでした。
ずっと恋愛できなかったとばりさんも、恋を見付けられた様子だし、良かった良かった。
・・・・・
とまぁ、こうしていろいろ読んで、自分も物語を書くための準備運動をしている感じです。(?)
いきなり長編を書くのがまた尻込み中なので、またまたリハビリのために関連ストーリーのショートショートを書いてます。
次回、アップできるように頑張ります。